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社長になるまでのこと 3

多分、うちの会社に詳しい業界の方は思っていたと思う。
トップ、ナンバー2のいない名大社は終わりだと・・・。実際にそのような声は僕にも届いていた。そんな時期での決断だった。

そこから社長とのやりとりが始まった。100%の信頼をされていたわけではない。
「もしかしたら、こいつが会社を潰すかもしれない。自分が作り上げてきた会社を他人が潰すくらいなら、解散した方がまし。」もしくは「私物化して会社をメチャクチャにするかもしれない。」そんなふうに思われていた。
お互いに意見は交わすものの、多くの場合は持論をぶつけられ、そこから前に進むのは難しかった。

社員もきっと不安だったはず。ある時、右腕となる社員とサシ飲みをした。会社の今後が話題の中心だったが、右腕は僕に聞いてきた。
「哲さんは本当に会社をやっていきますか?途中で辞めたりしませんか?」当然ある疑問だろう。僕はこれまでのこと、今回の決断のこと、多くの事を頭に巡らせながら答えた。

「大丈夫。辞めない。」「なぜですか?」
「俺は今まで何かを途中で辞めたことがない。学校も塾も部活もアルバイトも一度決めたことは辞めたことがない。30歳から始めた日記も今やってるマラソンも辞めていない。辞めた経験がないんだ。だから大丈夫だ。」
チープな論理だった。それでも説得力は持っていたようだ。
右腕は「分かりました。納得しました。」と言って、後は何も聞かなかった。それは右腕に言った言葉でもなく、自分自身に向けて言っている言葉だった。

そんな状況でも会社は動いている。自らも営業し、数字が思うように上がらないものの、組織は鼓舞していかねばならない。同時に経営計画書を作成していく。今の赤字状態からどう脱却するか。コストダウン、新商品の開発など黒字化するための道を探っていた。苦しい時間であった。

最大のコストダウンはオフィスの移転。創業以来、40年間、栄にある中日ビルにオフィスを構えていた。徐々に拡張していったため、結構なスペースもあった。そこから移転で大幅に固定費はカットできる。
しかし、40年間暮らしてきた場所を安々と離れることはトップの感情として許しがたいことでもあった。ここの説得が難航したが、最後には理解してもらうことができた。

秋頃は、社長とそのようなやりとりを繰り返しながら、会社存続に向け話し合いを続けていた。ある時、急きょ呼び出され、二人で飲むことになった。これまで一度もお邪魔をしたことのない洒落た小料理屋だった。
どんな話になるかは想像ができていた。僕自身、覚悟もできていた。どんなことがあろうと会社を守る。自信も根拠もなかったが、その気持ちだけは強かった。

社長の懸念材料は多かったと思う。一番大きな要素が会社は誰のものになるかという点。「お前は会社を自分のものにするつもりはないか?私物化しようとしていないか?」

そこははっきりと答えた。
「ありません。もし、そんな様子を少しでも感じるようであれば、クビしてもらって構いません。」自分でクビを切りだしたのは初めてだった。

これまで何度もダメ社員の烙印を押され、危うい立場を過ごしてきたが、自らキッパリ言うのは初めてだった。定かではないが、この言葉が社長の気持ちを変化させたのかもしれない。

そして、僕は11月に重要事項を決定した。冬の賞与を一切支給しないことに決めたのだ。前年も業績は悪かったが賞与がストップすることはなかった。過去も一度もなかったはず。
それを僕が決めた。ただでさえ給与が減り生活が苦しい状態でその決断は社員には本当に申し訳なかった。心が離れる社員が増えるのも予想された。

全ての現場を任されていた僕は全員の前で詫びた。
誰ひとり非難する声は上がらなかった。会社は酷い状況だったが、夏以降、誰も辞めなかった。さすがに冬の賞与の件で退職者も出るだろうと覚悟したが、その時も会社を去る者は誰もいなかった。

僕はそれが一番嬉しかった。
会社は何とかなると思えたのも、そんな仲間の存在だった。
賞与をゼロにしたことで社長は僕にすべてを任せようと決心したようだ。

(続く・・・)
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優れもののプリンターが届いたのだ。

これまで自宅で使用していたプリンターが遂に白旗を上げた。
随分前から調子が悪く悲鳴を上げていたのだが、だましだまし使ってきたが限界のようだ。インクカートリッジが新品でいくつか残っているのでもったいないが、買い換えることにした。
(それにしてもインクはどうしてバランスよく減らないのだろうか・・・。EPSON32が欲しい方は差し上げます。一部の色ですが・・・。)

最初は懇意にしている家電量販店に行こうとも考えたが、面倒な事もあり、GW中に「価格.com」で調べて、ネットで購入する事にした。
それで届いたのが、こちら。

プリンター

brotherのMyMioである。

これまでは大手2社のプリンターを交互に使ってきたのだが、今回は名古屋を代表する企業 ブラザー工業のプリンターである。
(もっと早い段階から使用すべきだが、量販ではあまり進めないんだよね。)

購入理由は口コミの評判も高かったことと何と言っても値段である。
予備のインクカートリッジをセットで購入しても12,000円程度だった。本体のみだと8000円台なのだ。安い!
もちろんコピーやスキャンもできる。(今や当然なんだろうが・・・)

一般的にbrotherの家庭用プリンターは、マイナーな存在。家庭用プリンターの市場は大手2社が圧倒的なシェアを握っているため、目立つ存在ではないが、コストパフォーマンスを考えれば、十分なのだ。きっと・・・。

意外とかかるランニングコストも無視できず、インクカートリッジを全色購入しようと思うと、大手2社とは2000円ほど差がでるのではないか。
そう考えると今回の購入は正解だと思う。

まだまだ使いこなしていない段階なので、最終評価はしばらく先になる。今の満足度が今後も続くかどうか。
年末の年賀状大量印刷の時期に、本当の評価が下されるであろう。

そうそう、今はプリンターって言わないんだ。インクジェット複合機って言うんだ。

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スターバックスでビールが飲みたい!

前回の日経ビジネスは「中高年は席を譲れ」という雇用関連の特集。それも興味深い記事だったが、個人的に面白かったのが、併載されていたスターバックスコーヒーの記事だった。

業績が落ち込んでいたスタバが、粉末スティックコーヒーの投入や新たな店舗戦略等によりV字回復で過去最高の収益を上げたことに関する取組みが掲載されていたのだ。
情けないが、粉末スティックコーヒーの展開もアメリカでの緑のロゴのない店舗の出店の事も全然知らなかった。そういった取組みが業績を回復させてきた理由という。
日本では店舗の集客を見る限り順調そうに感じるが、実態は日本法人のCEOが辞任するなど、内部に含んだ問題も多いようだ。

それはさておき、国内でスタバを利用する客は静かに過ごしているケースが多い。サードプレイスとしてPCを持ち込み仕事をしたりや読書、学習をする場面は名古屋でもよく目にする。

僕も早めに仕事を終えて、本を読むために立ち寄る事もある。
そんな時、僕はコーヒーよりもビールを飲みたくなる。アルコールが絡むとどうしても賑やかになってしまいがちだが、ビールを飲みながら、誰とも会話する事もなく、静かに過ごしたいのだ。それも軽く一杯程度で。フードメニューは少なくていい。
BARで早い時間に行くのも気が引けるし、そこで読書は雰囲気に合わないし・・・。

だからこそ、スタバでひとりで本を読みながらビールを飲みたい。スタバのロゴからコーヒーの文字を外すという記事が1ヵ月位前に新聞に掲載されていたが、そんなニーズも多いのかもしれない。
ただ、そこではワイワイ騒ぐのではなく、静かに過ごせる場であって欲しい。既存の客もそれを望んでいるだろうし、それがスタバの価値だとも思う。

そんな事を思いながら、前回の日経ビジネスの記事を読んだのだった。

07/13のツイートまとめ

happytetsu

@tofupj 昨日はお疲れ様でした。最後は、名古屋西チーム、キヌさん、MIYAちゃん、3人飲み。う~ん。ねむい~。
07-13 08:48

嗚呼、ガーナ!

日本代表がパラグアイに惜敗し、ワールドカップへの注目が自分の中で一気に薄らいだように感じたが、決してそんな事はないようだ。

ベスト8の中では、最も関心が薄いガーナ×ウルグアイを何とはなく見ていたが、どんどん惹きこまれてしまった。ただのサッカー好きで戦術や選手については詳しくないが、両チームとも素晴らしいチームだと感じた。

そして、延長後半のラストからPK戦は凄まじかった。後半15分のガーナのコーナーキックからのシュートをウルグアイのスアレスがハンドで止め、レッドカードの即退場。エースのジャンのPKでこの長いゲームはガーナの勝利で終了かと思われた。しかし、なんとジャンがそのPKを外してしまう。ドロー。
うなだれるジャンと控え室に戻る途中で大喜びをするレッドカードのスアレス。印象に残るシーンであった。

そして、PK戦。
最初に蹴るのは先ほどPKを外したジャン。とても信じられなかった。通常の精神力ではとてもじゃないができる行為ではない。
だが、そこにガーナのこの勝負にかける想いと落ち込んだ精神状態のチーム奮い立たせる大きな決断だと感じた。
相当なプレッシャーがあったかと思うが、ジャンは見事にPKを決めた。このまま風向きはガーナに傾くかとも思ったが、後の選手が続かず、結局、ガーナは敗れ、ウルグアイがこのPK戦を制することとなった。凄まじい試合だった。興奮もした。

日本×パラグアイのPK戦も大いに感動したが、今回のガーナ×ウルグアイのPK戦もそれに負けず劣らずであった。
う~ん、やっぱりワールドカップは面白い。
あと少しは睡眠不足が続きそうだ。

テーマ : サッカーワールドカップ
ジャンル : スポーツ

プロフィール

山田哲也

Author:山田哲也
出身/岐阜県岐阜市 
生年月日/1966年5月22日

大学卒業後、株式会社名大社に入社。営業部門にて、東海地区の企業に対し新卒採用、中途採用の支援を行う。その後、営業マネージャーの傍ら、インターネット事業の責任者、大学サポートの責任者の業務を担当。副社長を経て、2010年5月より社長として全体を統括。

厚生労働省指定
CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)

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